【体験談】退職後の国民年金保険料の支払いについて
会社を退職し、転職先がまだ決まっていない場合、国民年金保険料を自分で支払う必要があります。
初めて会社を退職された方は、何も分からない状態かと思います。
- 自分で支払うってどうやるの?
- 支払い方法はどうするの?
- 何が1番お得なの?
今回は、私の経験を元に、国民年金保険料の支払い方法をご紹介させていただきます。
国民年金3つのメリット
1.老後を支える終身保障
生きている限り年金が受け取れる一生涯の保障です。
2.万が一の時も保証される
老後だけではなく現役世代の保障も充実しています。
例えば、
障害基礎年金
怪我や病気などが原因で一定の障害が残った時に支給されます。
遺族基礎年金
死亡したときは、その人に生計を維持されていた遺族(子のある配偶者または子)に支給されます。
3.社会保険料控除が受けられる
納めた保険料の全額が所得から控除されます。
保険料は前納(まとめて前払い)がお得!
保険料は、最大で2年分前納できます。
(令和4年度では、2年分前納した場合、14,540円の割引になります)
この先2年間、結婚などの予定もなければ、2年分前納するとお得でしょう。
郵便で届いた納付書に同封されている「前納用納付書」を使用して支払いをします。
保険料の「免除制度」について
所得が少ない時や失業などにより保険料を納めることが出来ない場合は、本人の申請によって、保険料の納付が免除される制度があります。
過去2年(申請月の2年1ヶ月前の月分)まで遡って免除申請が出来ます。
申請窓口は、お住まいの市(区)役所または町村役場、もしくは年金事務所です。(申請は郵送も可)
①免除(全額免除・一部免除)申請
本人、配偶者、世帯主それぞれの前年所得が一定額以下の場合や、失業等の事由がある場合に、保険料が全額免除または一部免除となります。
②納付猶予申請
50歳未満の方で、本人、配偶者それぞれの前年所得が一定額以下の場合に、納付が猶予されます。
③学生納付特例申請
学生の方で本人の前年所得が一定額以下の場合に、納付が猶予されます。
産前産後期間の保険料の免除制度もある
出産した場合、産前産後期間の国民年金第1号被保険者期間の保険料が免除されます。
当該産前産後に係る免除期間は年金を受け取るための期間として計算され、老齢基礎年金が満額支給されます。
保険料の後払い(追納)について
保険料免除・納付猶予(学生納付特例)は10年以内であれば、追納して老齢基礎年金の受給額を満額に近付けることが可能です。
詳しくは、日本年金機構ホームページを確認してください。
日本年金機構ホームページ
受け取る年金額が増える「付加保険料」の納付
定額の保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納めると、将来の老齢基礎年金に付加年金が加算されます。
付加年金額(年額)は「200円×付加保険料を納めた月数」で計算され、2年以上受け取ると、支払った付加保険料以上の年金が受け取れます。
市(区)役所または町村役場、もしくは年金事務所へ申し込みをします。
付加保険料の納付は、申し込みした月から開始されます。
※国民年金基金へ加入している方は付加保険料を納めることは出来ません
私が国民年金保険料を支払うまでの体験記(口座振替を申し込み)
1.国民年金保険料納付書が郵便で届く
会社を退職後、「国民年金保険料納付書」が郵送で届きます。
Q.いつ頃とどくの?
私の場合、退職後1ヶ月半くらいで届きました。
Q.中には何が入っているの?
詳しく書類を説明します。
1.国民年金保険料納付のご案内
納付方法や免除制度などについて記載されている書類です。
2.国民年金保険料案内書
納付期限、割引前納出来る期間などが記載されています。
保険料の支払いを口座振替にしたい場合に、記入して提出する書類です。
※口座振替の手続きについては、後述します
4.領収(納付受託)済通知書(前納用納付書も含む)
金融機関や郵便局、コンビニエンスストアで納付する際に使用します。
2.納付方法は4通り!自分に合った納付方法を選ぼう
納付方法は4通りあるので、自分に合った納付方法を選びます。
4通りの納付方法は以下の通りです。
ちなみに私は、割引額が1番大きく、毎回納付しに行く手間が省ける「口座振替」にしました。
1.直接の支払い
郵送で届いた「領収(納付受託)済通知書」を納付期限までに、銀行などの金融機関、郵便局、コンビニエンスストアで納めます。
注意点は以下の通り。
- 市(区)役所、町村役場、年金事務所の窓口では納めることが出来ない
- 現金のみの支払い
各月で納付する場合は、納付期限を経過しても、納付期限から2年間は納付書で保険料を納めることが出来ます。
2.口座振替(口座からの引き落とし)
口座振替は、前納による割引額が1番大きい納付方法です。
口座振替を申し込めば、毎回金融機関等に納付しに行く手間が省けます。
口座振替でも最大で2年分(翌々年3月分まで)前納出来ます。
口座振替により2年前納すると、毎月納付する場合に比べて2年間で15,790円の割引(令和4年度)になります。
【口座振替の申込方法】
郵送で届いた「口座振替納付申出書」と「口座振替依頼書」に必要な事項を記入・押印し、近くの年金事務所、金融機関、または郵便局へ提出します。
※郵便局では、口座振替先がゆうちょの場合、金融機関は口座振替先の銀行であれば手続き出来ます。口座振替先がどこであっても、年金事務所であれば手続きしてくれます
※口座振替のスケジュールや引き落とし金額は、手続き完了後に送られてくる「国民年金保険料口座振替開始(変更)・振替額通知書」および「国民年金保険料口座振替額通知書」で確認できます
【口座振替による申込期限】
-
2年前納、1年前納、6ヶ月前納の上期…2月末日
-
6ヶ月前納の下期…8月末日
【口座振替の注意事項】
-
申込みから口座振替が開始されるまで、1〜2ヶ月程度かかる
-
過去の納め忘れの保険料は、口座振替で納めることが出来ない
-
引き落とし日は、2年前納と1年前納が4月末日、6ヶ月前納が4月末日と10月末日
-
引き落とし日が土日祝の場合は、翌営業日に引き落としされる
3.クレジットカード
近くの年金事務所に申込み、継続的にクレジットカード会社から立替納付を行うものです。
クレジットカード納付申出の結果は手続き完了後に通知が来ます。
クレジットカードでも最大2年分(翌々年3月分まで)前納出来ます。
クレジットカードにより2年前納すると、毎月納付する場合に比べて2年間で14,540円の割引(令和4年度)になります。
※立替納付のスケジュールや金額は、手続き完了後に送られてくる「国民年金保険料クレジットカード納付開始(変更)・納付額通知書」および「国民年金保険料クレジットカード納付額通知書」で確認できます
【クレジットカードによる申込期限】
- 2年前納、1年前納、6ヶ月前納の上期…2月末日
- 6ヶ月前納の下期…8月末日
【クレジットカードの注意事項】
- 過去の納め忘れの保険料および一部免除期間の保険料は、クレジットカードで納めることが出来ない
- 立替納付日が土日祝の場合は、翌営業日に立替納付される
- 立替納付日は、2年前納と1年前納が4月末日、6ヶ月前納が4月末日と10月末日
- カード名義人の口座からの引き落とし日は、クレジットカード会社により異なる
4.電子納付(Pay-easy)
Pay-easy(ペイジー)なら、自宅や外出先から、夜間や休日でも納付が出来ます。
郵送で届いた納付書に記載されている「収納機関番号」、「納付番号」、「確認番号」をPay-easy対応のATMかインターネットバンキングの画面に入力するだけで納付完了。
【Pay-easyによりATMから納付出来る金融機関】
- みずほ銀行
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- りそな銀行
- 埼玉りそな銀行
- 青森銀行
- 荘内銀行
- 七十七銀行
- 群馬銀行
- 足利銀行
- 千葉銀行
- 横浜銀行
- 関西みらい銀行
- 南都銀行
- 広島銀行
- 百十四銀行
- 福岡銀行
- 十八親和銀行
- 東和銀行
- 京葉銀行
- 熊本銀行
- ゆうちょ銀行
- 全国の農業協同組合
※コンビニエンスストア内に設置されている複数の金融機関に対応したATMでは利用できません
※一部の店舗ではお取り扱いできない場合があります
【インターネットバンキング対応金融機関】
全国1,500カ所の金融機関(銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農漁協)で対応しています。
3.保険料の支払い&口座振替申請をしよう
ここからは、口座振替をした私の経験を元にお話しします。
口座振替の場合、申請後振替が開始されるまで1〜2ヶ月かかります。
さらには退職後、国民年金保険料納付書が届くまで1ヶ月半かかったので、口座振替が開始されるまでは、自分で支払いに行く必要があります。
【支払いの注意点】
【口座振替先の金融機関が近くにある場合】
その銀行で「口座振替開始までの保険料の支払い」と「口座振替申請」を一緒に行うことが出来ます。
【口座振替先がゆうちょの場合】
郵便局で「口座振替開始までの保険料の支払い」と「口座振替申請」を一緒に行うことが出来ます。
【口座振替先の銀行が近くにない場合】
口座振替先の銀行が近くにない等で、行くのが難しい場合は、まず保険料の支払いを郵便局もしくはコンビニエンスストアで行います。
振替申請が開始されるのが1〜2ヶ月かかるとのことだったので、
私は、申請した8月より2ヶ月先の10月までは郵便局で支払いを済ませておきました。
口座振替は、三井住友銀行だったので、保険料は支払い出来ても口座振替申請を郵便局ですることは出来ません。
そのため、近くの年金事務所を探します。
https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html
年金事務所へ行き、窓口で口座振替申請がしたい旨を伝えると、国民年金課の窓口を教えてくれるのでそこで申請を行います。
申請が済んだら、後は口座振替で自動で保険料が引き落としされるので、後は何もする必要はありません。
これで、国民年金保険料の支払いが自動で口座から引き落としされるのでもう手間をかける必要ありません。
終わりに : 国民年金保険料の支払いと口座振替申請の体験記
私は、近くに口座振替先の銀行がなかったので、まずは郵便局で2ヶ月先までの保険料を支払いに行きました。
その後、郵送で届いた「口座振替納付申出書」と「口座振替依頼書」(あらかじめ必要な事項を記入・押印しておく)を年金事務所へと提出しに行きました。
以上が私の体験談です。
会社を辞めた後の手続きは不安の連続ですよね。
私の経験が皆さんの参考になれば幸いです★